ZEH仕様の注文住宅を建てるメリット・デメリットについて解説!

2023/02/15

「ZEH」とは、住宅を建てる際に基準を満たすと補助金がもらえる制度のため、家づくりを考えている人はZEHを活用したいと思う人もいるでしょう。この記事では、ZEH住宅について、メリット・デメリットや、ZEH住宅を建てる際の注意点を紹介しています。ZEH住宅を検討している人は参考にしてください。

そもそも「ZEH住宅」とは?

ZEH(NetZeroEnergyHouse)通称ゼッチといわれ、要件を満たすと新築住宅を建てる資金やリフォーム資金の一部を補助してもらえる制度です。国がZEH化等支援事業を実施していて、住宅を建てる人には検討する価値があるでしょう。

ZEH住宅とは、1年間で「消費するエネルギー量」と「創り出すエネルギー量」が同じになるか「創り出すエネルギー量」の方が多くなる住宅のことです。省エネと創エネを同時に実現できる環境に優しく未来につながる住宅となるでしょう。

ZEH住宅の制度の基準を満たすには?

ZEH住宅の補助金を受けるには「断熱」「省エネ」「創エネ」の3つの基準を満たす必要があります。

・断熱…室内外に熱が伝えにくくする性能によって年中快適に過ごせることにつながります。断熱性能のZEH基準は、UA値(断熱効果を表す数値)を0.6W/m2K(熱伝導率)以下にすることが求められます。

・省エネ…石油などの自然から得られるエネルギーの第一次エネルギーの消費率を、20%以上削減することが求められます。エネルギー消費の大きい空調・照明・換気・給湯の4項目において、省エネ効果の高い設備の導入が必要になるでしょう。

・創エネ…太陽光発電をメインとする再生可能エネルギー導入を利用して運用できる住宅をZEH住宅に指定できます。家庭用燃料電池や蓄電器なども組み合わせての導入が多いとされ、日常的なエネルギー消費だけでなく災害時に備えられるので安心な設備です。

ZEH補助金を申請するために必要な2つの条件

紹介した3つの基準をクリアするほかに、補助金を申請する条件は以下の2つがあります。

・指定の太陽光発電や蓄電池を使用
・ZEHビルダー登録している会社で建てる

対象外の太陽光発電や蓄電池だと、補助金を申請できないので気を付けましょう。また、申請は個人で行うのではなく、建設会社を通して申請するのでZEHビルダー登録している会社で建設してもらう必要があります。補助金だけを目的にするのではなく、保証などを考えながら快適な住宅になるかどうかよく検討するとよいでしょう。

ZEH仕様の注文住宅を建てるメリット

ZEH住宅を建てるメリットを4つ紹介します。

季節に関係なく年中快適に過ごせる

高断熱性のある住宅では、室内の温度を一定に保ちやすいので夏は涼しく冬は暖かく年中快適に過ごせます。また、冬は家全体を暖めることで急激な温度変化によって起こるヒートショックによる心筋梗塞などを予防する効果もあり健康面にもメリットがあります。

光熱費を抑えられる

高い断熱性能や高効率設備の利用によって、月々の光熱費を抑えられます。また、太陽光発電システムなどの設置の創エネによって電力を売却することで、収入も得られる方法も魅力のひとつです。

停電など災害時に備えられるので安心

蓄電器を設置していると、太陽光で発電したエネルギーを蓄えておけるため停電時に使用できて安心です。また、日が落ちてからも蓄えたエネルギーで電気を使えるので電気代が節約できるメリットがあります。

住宅の資産価値が高くなる

省エネの特化した住宅は、BELS(ベルス)という住宅の省エネ性能を評価する制度に高評価を得られます。将来相続などで住宅を売却する場合は、比較的高値で売却できる可能性があります。

ZEH仕様の注文住宅を建てるデメリット

ZEH住宅のデメリットを4つ紹介します。

初期費用が高い

省エネ・創エネ設備を設置するため、ZEH住宅は初期費用が高くかかります。しかし、長期的に見れば、資産価値が向上する住宅になり健康面でもよいので全体としては高くないと考えられるでしょう。

屋根の形が限られるなど希望どおりの住宅を建てられないことがある

太陽光パネルは屋根に取り付けるため、日射量の確保や安全性を配慮し屋根の形状や向きが自由に選べないこともあります。ZEHは省エネを考慮した住宅なので、思いどおりのデザインにできない場合があり、デザインを重視している人には向いていないかもしれません。

太陽光が安定しない

自然エネルギーの活用なので、梅雨や天候によって太陽光エネルギーの発電が安定しない時期もあり、1年を通して蓄えられるエネルギー量は一定ではありません。しかし、発電して使わなかったり余ったりした電気を電力会社が買い取ってくれる制度もあります。売電することで、節約だけでなく収入も得られる手段もあるので、ハウスメーカーと相談するとよいでしょう。

維持費が高い

太陽光パネルなどZEH設備は、通常の設備より修理代やコストが高くつきます。どの住宅にもいえることですが、故障や寿命がきたら修理したり取り換えたりメンテナンスが必要です。電力の消費量や光熱費の費用のお得と、維持費を比べて、設備の維持費が上回らないか検討しましょう。

ZEH仕様の注文住宅を建てる際の注意点

・ZEH住宅を請け負った経験豊富なハウスメーカーに依頼する
・ZEH補助金制度を早めに申し込む

ZEH住宅の経験豊富なハウスメーカーに依頼することで、補助金制度の申請をスムーズにでき、安心して住宅建設を計画できるでしょう。無料相談やオンライン相談できるものを利用して、あなたの希望に合ったハウスメーカーを探してください。

また、ZEHは2014年に「エネルギー基本計画」において定められ新しい制度のため、支給項目や金額はその年によって変化しています。達成目標を掲げている2020年と2030年前後に国の予算が尽き、補助金を受給できなくなる可能性もあるかもしれません。ZEHを導入する前には、最新の情報を把握し、条件や補助金などを理解しておくことが大切です。

まとめ

ZEHとは住宅を建てる際、要件を満たすと補助金がもらえる制度です。ZEH住宅は高断熱、高機能な家づくりや再生可能エネルギーを導入しているため快適な住宅になります。ZEH住宅の補助金を受けるには、3つのZEH基準を満たすこと、指定の設備の使用、ZEHビルダー登録している会社で建てることが必要です。ZEH住宅は光熱費を抑えられたり、住宅資産価値が向上したりするなど4つのメリットがあります。

しかし、初期費用が高くなることや、デザインが希望どおりの住宅を建てられないなど4つのデメリットがあるので、理解した上で導入しましょう。ZEH制度は、新しい制度で項目や金額の変動があるため、ZEHを導入する前には最新の情報を把握しておくことが大切です。ZEH制度を理解しながら快適な家づくりの参考になれば幸いです。

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